「アイデアをかたちに」
創造する⾼温⾼圧機器専⾨メーカー

オートクレーブ/圧力容器

Auto-Claves / Pressure Vessels

高温高圧下の滅菌処理や化学反応などを バッチ式で行う 圧力容器

概要

オートクレーブは、高温高圧下の滅菌処理や、化学反応などをバッチ式で行う圧力容器です。

密閉容器に水を入れて加熱すると、発生した蒸気によって大気圧の沸点を超える圧力が得られます。調理に使用する圧力鍋と同様、これを滅菌処理や化学反応、樹脂成型などに応用するものです。おもな化学反応は、内容物の昇温で得られる蒸気を利用します。内容物への迅速な伝熱には撹拌操作が非常に重要です。発砲樹脂の成型では、高温高圧状態から大気圧状態へ、内容物を一気に放出します。(断熱膨張作用)この工程では、排出弁の構造が非常に重要です。
オートクレーブはもとより、撹拌機や排出弁の最適設計を行うことで、内容物の特性にマッチする処理が可能となります。耐圧設計はもちろん、法規対応もお任せ下さい。法規は容器の保有エネルギーの大小によって異なります。オプションで、その他の仕様にも対応いたします。

主な仕様

内容量 研究用 50 mℓ 〜生産用 5000 ℓ
設計圧力 MAX. 30MPa(おもに小容量タイプ)
MAX. 10MPa(おもに中容量タイプ)
MAX. 5MPa(おもに大容量タイプ)

設計温度

MAX. 200℃ ソフトシール(Oリング PTFE 等)
MAX. 350℃ メタルシール(リングジョイント 等)
接液材質 SUS304/316・ハステロイ、その他合金
伝熱方式 胴密着ヒータ・電気炉・スチームジャケット・コイル 他
熱源方式 電気・熱媒・蒸気・その他
適用法規 簡易容器・小型圧力容器・第一種圧力容器・高圧ガス保安法

各種 研究用オートクレーブ 100mℓ ~ 3ℓ

ボルト閉めフタ方式のオートクレーブで、胴密着ヒータ・電気炉などで加熱します。安全弁と圧力計、制御盤が一体にセッティングされ、ベルト駆動による撹拌です。小型容器/中型容器の重量に応じた、最適なセッティングをいたします。

小型は、容器本体を架台に固定し、フタを持ち上げて開閉します。

中型は、容器フタを架台に固定し、本体を上下させて開閉します(ネジ式昇降装置)。さらに、容器本体を手前に引き出すことも可能です(前後スライド機構)
操作系と制御系がコンパクトに集約されており、研究室の狭いスペースに設置できます。


2ℓ 水蒸気試験装置(200℃・1.6MPa) 工業プラントの水蒸気暴露試験

ボルト閉めフタ方式のオートクレーブで、胴密着ヒータで加熱します。圧力計やバルブなどは、操作し易く無理のない配管レイアウトを考慮し、パネル板に集約しました。

圧力容器のフタは架台に固定され、容器本体を上下させて開閉します(ネジ式昇降装置)。 さらに、容器本体はスライド機構によって、手前に引き出すことも可能です(前後スライド機構)

工業プラントで使用される金属材料の、水蒸気暴露試験装置です。オートクレーブ内にセットした金属試験片に、加圧水蒸気を噴霧します。 ガラス窓により、内部を観察できます。各種プラントの劣化予測・予防措置の計画に役立てられます。


20ℓ オートクレーブ (350℃・17MPa)

ボルト閉めフタ方式のオートクレーブで、電気炉で加熱します。 安全弁と圧力計を上部にセッティングし、直結型撹拌機により、ベルトは不要です。

圧力容器のフタは架台に固定され、容器本体を上下させて開閉します(ネジ式昇降装置)。 さらに、容器本体はスライド機構によって、手前に引き出すことも可能です(前後スライド機構)。

亜臨界水領域での、化学反応実験に最適です。


100ℓ 発砲槽

ボルト閉めフタ方式のオートクレーブで、スチームジャケットで加熱します。 安全弁と圧力計を上部にセッティングし、直結型撹拌機により、ベルトは不要です。

撹拌は容器底部の鏡板から行います。撹拌機の架台は自在機構により、前後・高さ位置の調整が可能です。

ポリマー生成用途として、底部には専用排出弁を装備します。


25ℓ 急速開閉式オートクレーブ

圧力容器の密閉は、本体とフタの間にガスケットを介し、ボルトでフタを押さえつけるものが一般的です。 バッチ式容器における原料の仕込みと回収は、毎回のボルト作業が必要となり、大変な労力を要します。

急速開閉式オートクレーブでは、このような圧力容器のボルト作業から開放されます。 フタが吊り下げられたアームを回転移動して、本体の軸心位置にセットします。 アームを下降した後、角型の爪がフタの上端面で四方からスライドします(くさび原理)。 圧縮空気が動力のため、レバー操作のみでフタの開閉をスピーディに行えます。 この機構を採用することにより、ボルト作業から開放され、作業時間が大幅に短縮されます。

超臨界CO2での処理を行うオートクレーブです(香料含浸で既存製品の付加価値 向上など) 。高圧ガス保安法の、特別認可を受けた圧力容器です。


1500ℓ ポリマー生産用オートクレーブ

ボルト閉めフタ方式のオートクレーブで、スチームジャケットで加熱し、内部コイルで冷却します。 安全弁と圧力計を上部にセッティングし、直結型撹拌機により、ベルトは不要です。 撹拌は容器上部の鏡板から行います。

ポリマー生成用途として、底部には専用排出弁を装備します。 生産量(液面)にマッチする、撹拌羽根・動力設計をいたします。


60ℓ スメクタイト合成オートクレーブ

ボルト閉めフタ方式のオートクレーブで、スチームジャケットで加熱します。

圧力容器本体は、階段を有する架台の上階に設置され、フタはチェンブロックで吊り下げて開閉します。 安全弁と圧力計を上部にセッティングし、直結型撹拌機により、ベルトは不要です。

層状ケイ酸塩のスメクタイトは、湿度調整やイオン交換・触媒などの機能性材料として、化粧品や洗剤 フィルムや塗料への応用など、多様な分野で利用されています。

スメクタイトはゼリー状で、粘性が極めて高く、撹拌羽根の形状と動力設計が大変重要です。 高粘性流体用として、底部には専用排出弁を装備します。


200ℓ 石炭スラリー精製槽

ボルト閉めフタ方式のオートクレーブで、防爆ブロックヒータで加熱します(可燃性流体に対応)。

安全弁と圧力計を上部にセッティングし、直結型撹拌機により、ベルトは不要です。 破砕した石炭に液体を混ぜ合わせ、スラリー化するためのオートクレーブです。

石炭スラリーは沈降し易く、粒子径のバラツキによって、均一に混ざりにくい性質があります。 透明容器内で、ビーズによる撹拌試験を行い、種々の羽根形状で混合性能を確認します。


1200ℓ・1000ℓ ポリマー生産用オートクレーブ

ボルト閉めフタ方式のオートクレーブで、スチームジャケットで加熱し、内部コイルで冷却します。

安全弁と圧力計を上部にセッティングし、直結型撹拌機により、ベルトは不要です。 撹拌は容器上部の鏡板から行います。

ポリマー生成用途として、底部には専用排出弁を装備します。 生産量(液面)にマッチする、撹拌羽根・動力設計をいたします。


木材加熱処理装置

埋もれ木を加熱することで、耐久性かつ風合いのある木材を生み出す処理装置です。

加熱処理した木材は、床板などの内装材、ウッドデッキ・枕木・壁などの外装材として有効利用されます。 加熱によって木の腐りやすい成分を分解し、寸法安定性をはじめとする耐久性が向上します。 装置に木材を装入し、真空から窒素を封入した後、熱風循環によって加熱します。

薬品を一切使用しないため、製品から有害物質が発生しません。 埋没国産材を有効に利用できる処理装置です。


廃プラなどの処理用バスケット

廃プラスチックなどの粉砕物、粒子物を圧力容器に入れる際のバスケットです。 重量物でも吊上げられるフックや、開閉し易いフタ構造、金網メッシュなどを専用設計します。


各種 撹拌試験装置(透明容器)

透明容器での撹拌混合状態を確認し、オートクレーブ(圧力容器)の設計に生かします。 構想済の圧力容器と羽根の確認(トップダウン)、又は初期スケールからの確認(ボトムアップ)です。

混ざり具合を目視で確認できるため、粒子物の沈降対策などに特に有効です。 各種形状・寸法にてオーダー設計いたします。
 


可視窓付き高圧セル

ボルト閉めフタ方式の圧力容器で、卓上での使用を前提とした架台レイアウトです。

コントローラ上部には内部温度計を備えます。圧力計と安全弁・ストップ弁は一体にセッティングします。 胴密着ヒータで加熱し、温度制御は卓上型コントローラで行います。 ガラス窓によって内部を観察できます。内部の対流や反応度合を、高速度カメラの撮影やFT-IRの分析で観察します。用途に応じ、パイレックス強化・石英・サファイアガラスを選択します。

20〜100m?程度の内容量で、内部観察を伴う水熱実験・ガス実験などに最適です。